デザイン・データ・マネージメントの概要と実際 (2)

2021年7月8日

SOSを使用したデザイン・データ・マネージメントについて機能の概要と実際の使用方法を解説するこの企画。1回目ではデータ管理ソフトに依ってデータが整理できる事を説明しました。2回目の今回は得られるメリットについてフォーカスします。

協調設計を可視化する

大規模で複雑な設計は複数の設計者で構成されるチームで行われますが、生産量が増加するため進捗を正しく把握する労力と時間が増大する傾向にあります。

 
SOSを導入する事で正確な履歴管理や書き込みの調停(上書き防止)が自動で行われる事を前回ご説明しました。全ての設計データはリポジトリに日時やユーザ、付随する情報と共にデーターベース化して逐次保存しているので、設計者やファイル数が多くなっても瞬時にサマライズして設計の状態や進捗、経歴を把握する事が可能です。高度なフィルタリング機能や集計機能(Audit Trail) も、現在のデータの状態や履歴をスマートに把握することを助けます。
 
更にSOSにはGUIで構成されたリポジトリ・ブラウザが標準で提供されており、リポジトリに登録されているファイルの状態をビジュアルに確認できます。現在エディット中のファイルとそのユーザー、自分で使用しているファイルが最新のものであるか、などもブラウジングされます。様々な機能もGUIに統合されているため、簡単なオペレーションでSOSの機能を最大限に活用する事ができます。

グループ同士の協調設計

複数のグループが協調してひとつの設計を行うケースでは、更に様々な問題に直面します。
 
a. グループ同士でデータをコピーし合うと手間だけでなく混乱も起こる。
b. お互いのデータを逐次参照したいが書き込みの制限もかけたい。
c. VPNでリモートサイト同士協調したいが回線が細く遅い。
d. 意思疎通のためのミーティングの負荷が大きい。
 
グループ同士が協調設計を行う場合も、全てのデータをリポジトリに集約すると言うエコシステムをそのまま延長してゆく事が可能です。キャッシュ・サーバーをリモートサイトに設置し、遠隔地にあるリポジトリへインターネットを経由してアクセスします。リポジトリに集約されたデータをリモート・サイトから直接使用できるので、設計者がデータのコピーや移動を行う必要がありません。更にお互いがSOSのリポジトリを持って運用している場合でも、リファレンス機能を用いてお互いのリポジトリを参照しあう機能がサポートされています。
 
SOSの登録ユーザはSOS上でグループを構成する事ができ、ファイルへの読み込み、書き込みの制限を設定する事が可能です。自グループのIPやライブラリは書き込み制限をして他グループへ提供するなどのコントロールが容易に行えます。
 
キャッシュ・サーバーはリポジトリから引き出して使用したデータを一定期間キャッシュしておく事ができるので、重複したファイルを何度もリポジトリから送り出す必要がありません。ネットワーク負荷を軽減し、遠隔地でのレスポンスを改善します。また、各ワークエリアのファイルはキャッシュへのリンクとして供給されるのでディスク使用量の削減にも効果的です。
 
このようにしてSOSのユーザはリポジトリに一括管理されたデータを様々なサイトからアクセスできるだけでなく、分散したリポジトリのデータも有機的に結びつける事が可能です。アクセスが許可された全てのユーザは、GUIのリポジトリ・ブラウザを使ってリアルタイムで状態を把握する事ができます。そして履歴を遡ったり統計的な調査や検索を行う事も簡単に行えます。
 
チーム同士に距離や時差、言語上のギャップがあっても、SOSがコミュニケーション・ツールとして働くので、ミーティングに使う時間や労力を大幅に削減し正確な情報を交換しあう事が可能になります。お互いにステータスを伝え合う時間がなくても、SOSのリポジトリをブラウズする事で、設計データの状況を把握する事ができるのです。